肌のお悩み

乾燥肌の症状・部位や季節で出やすい症状が異なる

乾燥肌になると、かゆみ・赤みなどの症状があらわれます。乾燥肌は、肌の皮脂や水分が失われて潤いが不足している状態です。季節や年齢・性別を問わず、乾燥肌の症状に悩む人も多いのではないでしょうか。

このページでは、肌が乾燥するとあらわれる4つの症状をまず紹介。次に、部位ごとに出やすい症状について解説します。また、性別や年齢、季節による乾燥肌の症状も見ていきましょう。

乾燥肌の代表的な症状4つ

肌の乾燥によって引き起こされる症状はさまざまです。ここでは、かゆみ、赤み、亀裂、粉吹きといった、代表的な症状4つを紹介します。

角質層のバリア機能が弱い「かゆみ」

乾燥肌にあらわれるもっともポピュラーな症状として、「かゆみ」が挙げられます。乾燥肌は角質層のバリア機能が弱まっている状態なので、外部からの刺激でかゆみが出てしまうのです。

人の身体は表皮で覆われており、その一番外側にあるのが角質層です。角質層のバリア機能が正常に働いているときは、肌の水分が保たれ、アレルゲンなどの外部刺激から肌を守ってくれます。しかし、肌のターンオーバーのサイクルが乱れたり、エアコンの利用によって空気が乾燥したりすると、バリア機能が低下します。これによって肌から水分が逃げて乾燥し、外部刺激が皮膚内へ侵入しやすくなってしまうのです。その結果、かゆみの症状が引き起こされます。

肌の乾燥が進行した「赤み」

肌の乾燥がひどくなり、皮が剥けて肌が薄くなってくると「赤み」が出てきます。

肌が薄いということは、外部刺激に反応しやすい状態です。刺激によって毛細血管が過剰に拡張し、肌に赤みがあらわれます。肌に赤みが出ている状態は乾燥がかなり進行しているので、早めにケアをしましょう。

肌がひび割れる「亀裂」

肌が乾燥するとカサカサとした見た目になるだけでなく、細かい「亀裂」が角質層に発生してしまいます。

本来は、外部刺激の侵入を防いでくれるのが角質層です。しかし、ひび割れてしまうと、ちょっとした刺激でも内部へ侵入してきます。亀裂がかゆみを引き起こす原因にもなるため、注意が必要です。

剥がれるべきでない角質が剥がれる「粉吹き」

肌の乾燥が進むと、白っぽく粉を吹いたような「粉吹き」に悩まされることもあります。

本来、古い角質はターンオーバーによって剥がれます。しかし、粉吹きは、まだ剥がれるべきではない角質までもが剥がれている状態です。角質が剥がれすぎると肌は刺激にさらされるので、早めに対処しましょう。

乾燥肌は部位ごとに出やすい症状が異なる

肌がさらされる環境は部位ごとに違うため、あらわれやすい乾燥肌の症状も異なります。手にはかゆみや赤み、かかとやすねには亀裂や粉吹きの症状がよく見られます。

手はかゆみ・赤みの症状が出やすい

手はかゆみが赤みが出やすい部位です。

手は、洗ったり色々なものに触れたりすることが多いため、皮脂が失われやすい部位です。皮脂が失われると、角質層のバリア機能が弱まります。その状態で外部刺激を受けると、かゆみや赤みといった症状が出やすくなるのです。洗い物をするときは手袋をつけるなど、症状がひどくならないよう対処しましょう。

かかとやすねは亀裂・粉吹きの症状が出やすい

かかと・すねは、亀裂や粉吹きが発生しやすい部位です。

かかと・すねは皮脂の分泌がもともと少ないため、乾燥しやすくなっています。皮脂がさらに失われるのを防ぐため、お風呂に入ったときなど、熱すぎるお湯で洗わないように注意しましょう。お風呂上がりは、クリームなどでしっかりと保湿してください。

乾燥肌の症状は性別や年齢を問わずあらわれる

年齢を重ねると、男性でも女性でも乾燥肌になりやすくなります。加齢によってホルモンの分泌量が減少し、皮脂の分泌が少なくなることが理由のひとつです。女性は25歳、男性は50歳頃からホルモンが減っていくため、特に乾燥肌が目立ってきます。

一方で、子供や赤ちゃんにも乾燥肌は発生します。子供は角質層が薄くバリア機能が弱いだけでなく、皮脂を分泌する機能も未熟です。さらに、大人と比べると刺激に弱いので、より乾燥肌になりやすいと言えるでしょう。子供自身では気付けないことも多いため、親が早めに気付いて対処することが大切です。

乾燥肌の症状は季節に関係なくあらわれる

乾燥肌と言うと「秋や冬に起こりやすいもの」と思いがちですが、実は季節を問わず症状はあらわれます。春は冬の間に受けたダメージ、夏は紫外線や冷房により、肌が乾燥しやすい状態なので注意しましょう。もちろん、秋や冬は特に乾燥しやすい季節なので、より一層のケアが必要です。

春や夏は肌のバリア機能が低下

春や夏は、外部からのダメージにより、肌のバリア機能が低下して乾燥してしまいます。

春は、冬の間に蓄積されたダメージにより、肌のバリア機能が低下しがちです。かゆみやカサカサとした肌荒れが目立つようになります。また、夏は紫外線の量がピークとなり、肌への刺激も強まるため注意が必要です。室内では、冷房で肌の表面がもつ保湿機能が低下し、乾燥が進みます。春や夏でも、乾燥肌の症状は意外と発生するので注意しましょう。

秋や冬は肌の働きが弱まる

秋や冬は、気温が下がることで肌の働きが弱まるため、乾燥肌になりやすい状態です。

秋から冬にかけては、気温や湿度が低下し、肌が乾燥にさらされます。さらに、寒さによって肌の働きも弱まり、皮脂が不足してしまうのです。これにより、口元や目元、頬など、全身のさまざまな部位にかさつきが目立ってきます。暖房の使用によっても水分は奪われるため、加湿器を使うなどの対策が肝心です。

まとめ

乾燥肌によって起こる代表的な症状は、かゆみ・赤み・亀裂・粉吹きです。部位ごとに見ると、手はかゆみや赤み、かかと・すねには亀裂や粉吹きといった症状がよく起こります。

また、乾燥肌の症状は、性別や年齢、季節を問わずあらわれれます。対応が遅れると症状がひどくなる場合もあるため、症状や部位ごとの特徴に合わせて早めに対処しましょう。