ヒルドイドの使い方・顔への塗り方などを紹介

ヒルドイドの使い方・顔への塗り方などを紹介

ヒルドイドには5種類の剤形があり、それぞれ使い方が微妙に異なります。使用に適した季節や部位も異なるので、種類ごとにマスターしましょう。

また、ヒルドイドを顔に塗る場合のポイントも紹介します。顔はデリケートな部位なので、塗る際は特に注意が必要です。

さらに、ヒルドイドを使っているとき、ほかの塗り薬を併用してもよいのかどうかを解説。今回は、ハイドロキノンとプロペト、2種類の塗り薬との併用について紹介しています。

ヒルドイドの基本的な使い方を種類別に解説

ヒルドイドには剤形が5種類あり、それぞれ使い方や特徴が異なります。ヒルドイドの種類は以下です。

  • ソフト軟膏
  • クリーム
  • ローション
  • フォーム
  • ゲル

秋冬には油分の多い軟膏やクリーム、夏場はサラリとしたローションやフォームと、季節によって使い分けるとベストです。ヒルドイドゲルは保湿剤ではなく、抗炎症・血行促進の目的で使われるので、塗り方も異なります。

ヒルドイドソフト軟膏の使い方

ヒルドイドソフト軟膏は、カバー力が高いので、乾燥が激しい秋・冬の使用に向いています。使用に適した季節や部位、使用量の目安を以下にまとめました。

ヒルドイドソフト軟膏を使う季節・部位・量
使用に適した季節 秋・冬
使用に適した部位 手・ひざ・かかと
1回で手に出す量の目安 チューブ 人差し指の先端から第一関節まで
ビン 人差し指の先端から第一関節の半分まで

ヒルドイドソフト軟膏は手やひざ、かかとなど、特に乾燥が気になる部位に適した剤形です。

ヒルドイドの中で最も油分が多く含まれているため、人によってはベタつきが気になるかもしれません。背中などの広い範囲への使用には向きませんが、効果が長持ちすると考えられています。

ヒルドイドソフト軟膏を塗る量は、人差し指の第一関節を目安にしましょう。チューブなら指の先端から第一関節のラインまで、ビンからすくい取る場合はその半分まで出します。重さにすると約0.5gで、手のひら2枚分の面積に塗れます。

寒い時期はソフト軟膏が固まってしまう場合もあるので、手のひらで温めてから塗布してください。

ヒルドイドクリームの使い方

ヒルドイドクリームは、年間を通してさまざまな部位に使用できます。ソフト軟膏よりは油分が少なく、ローションよりも保湿力が高いため、どれを使おうか迷った場合にはクリームタイプがおすすめです。

ヒルドイドクリームを使う季節・部位・量
使用に適した季節 通年
使用に適した部位 全身
1回で手に出す量の目安 チューブ 人差し指の先端から第一関節まで
ビン 人差し指の先端から第一関節の半分まで

クリームタイプは、広い部位にも狭い部位にも使用できるので便利です。「乾燥がひどい部位に塗りたいけど、ソフト軟膏ではベタつきが気になる」という方はクリームタイプを使うとよいでしょう。

ヒルドイドクリームを1回に塗る量は約0.5gで、人差し指の第一関節を目安に量ります。チューブなら、指の先から第一関節のラインまで出しましょう。ビンからすくい取るなら、指の先から第一関節までの半分くらいの量を取ります。ヒルドイドクリームクリームを適量出したら、手のひらを使って皮膚の表面に優しく塗りましょう。

しもやけにヒルドイドクリームが処方され、ハンドクリームのように使用するケースもあります。

このように、さまざまな症状や部位に使えるのが、ヒルドイドクリームの長所です。

ヒルドイドローションの使い方

ヒルドイドローションは、夏場、広い面積への使用にぴったりです。白い乳液状の商品で、サラリとした使い心地で広く塗り広げられます。

ヒルドイドローションを使う季節・部位・量
使用に適した季節
使用に適した部位 背中や全身など広い範囲
1回で手に出す量の目安 1円玉大

夏場は高温多湿で汗や皮脂の分泌量も増えるため、毛穴を塞がないローションタイプの使用が適しています。また、ローションタイプは広く塗り広げられるため、背中や全身に塗りたい場合に適しています。

ヒルドイドローションを塗る場合、まずは手の平に1円玉大を出しましょう。1円玉大で、大人の手のひら2枚分ほどの面積に塗れます。塗りたい面積に応じて、何回かに分けて塗布するとよいでしょう。

カバー力は軟膏やクリームほどではありませんが、ベタつきが少なく使いやすいのが特徴です。

頭皮のように毛が生えている部位にもローションタイプが最適です。

ヒルドイドフォームの使い方

ヒルドイドフォームは、年間を通して、体の広範囲に塗布できます。油分を含まないサッパリとした使用感が特徴です。

ヒルドイドフォームを使う季節・部位・量
使用に適した季節 通年
使用に適した部位 背中や全身など広範囲
1回で手に出す量の目安 製品のキャップ大

ヒルドイドフォームは伸びがよいため、季節に関係なく全身に使えます。きめが細かくしっかりした泡が噴出されますが、塗り広げると泡が消えて液状となります。

ヒルドイドフォームを塗るときは、まずボトルをよく振り、製品のキャップ大を手の平に噴出します。重さにすると約1gで、大人の手のひら4枚ほどの範囲に塗れる量です。

ボトルを逆さまにしたり、横向きにしたりすると、うまくフォームが出ない場合があります。

また、ガスが使われている製品なので、火気に近い場所で使わないよう注意してください。

ヒルドイドゲルの使い方

ヒルドイドゲルは、抗炎症や血行促進のために使われます。ヒルドイドソフト軟膏やクリームなどとは、用途が異なります。

ヒルドイドゲルを使う季節・部位・量
使用に適した季節 通年
使用に適した部位 炎症を起こしている箇所
1回で手に出す量の目安 人差し指の先端から第一関節まで

ヒルドイドゲルは、年間を通して、炎症を起こしている部位に使えます。筋肉の炎症や関節炎などを解消するために処方されている治療薬です。

広範囲に塗るものではないので、1回の使用で出しすぎないようにしましょう。炎症を起こしている部位の大きさを覆える程度の量を手に取り、優しく伸ばしてください。

ヒルドイドシリーズの仲間ですが、保湿剤ではありません。

そのため、ほかのヒルドイドとは使うタイミングや部位が異なっています。

ヒルドイドを顔に塗るポイント

ヒルドイドは手足や背中に使えるだけでなく、顔にも塗れる保湿剤です。顔全体にはクリームタイプ、ポイントでソフト軟膏を使いましょう。また、ヒルドイドは化粧水を塗った上から塗布し、粘膜に触れないように注意してください。

顔にはクリームとソフト軟膏を使い分ける

ヒルドイドを顔に塗るなら、クリームタイプとソフト軟膏を使い分けるとよいでしょう。

顔全体に塗る場合は、ローションタイプよりも汗に強く、ソフト軟膏よりもベタつきの少ないクリームタイプがおすすめです。しっかりと保湿できることに加え、不快なベタつきもありません。ヒルドイドクリームはバランスが良いので、デリケートな顔にも使いやすいのです。

ソフト軟膏は、顔に塗るにはベタつきを感じるかもしれません。しかし、肌の上にしっかり定着するため、何度も塗り直す必要がないというメリットもあります。顔のなかでも、特に乾燥を感じる部分にピンポイントで使いたいなら、ソフト軟膏を選ぶとよいでしょう。

化粧水を塗った上からヒルドイドを塗る

保湿の目的で顔に塗布するのであれば、まず化粧水をつけて皮膚を湿らせ、その上からヒルドイドを塗る順番がおすすめです。

ヒルドイドクリームやソフト軟膏には、水分を保持する作用がありますが、そもそもの水分があまり含まれていません。そのため、先に化粧水で肌に水分を与え、それを守る役割が適しています。また、クリームやソフト軟膏を先に塗ってしまうと、肌にフタがされた状態になり、化粧水が吸収されません。

これらのことから、先に化粧水を塗ることで、ヒルドイドの保湿効果がより高まると考えられます。

粘膜や傷に触れないよう注意

ヒルドイドは、粘膜や傷口には塗ってはならない薬です。

ヒルドイドが粘膜に付着すると、刺激を感じる場合があります。顔に塗るときには、唇・目・鼻の中に触れないように気をつけましょう。また、傷口が開いた部分にヒルドイドを塗ると、症状が悪化する危険性があるため注意してください。もし粘膜や傷に誤って付着させてしまった場合は、すぐに洗い流しましょう。

ヒルドイドとほかの塗り薬の併用

ヒルドイドを塗っているとき、ほかの塗り薬と併用したくなるタイミングもありますよね。ここでは、ハイドロキノンのプロペトの2種について、ヒルドイドと併用したときの効果を解説します。

ハイドロキノンとの併用はおすすめ

ヒルドイドとハイドロキノンを併用すれば、シミを改善しながら肌も守れます。

ハイドロキノンは、メラニンの生成を阻害することで、シミを取り除く成分です。「お肌の漂白剤」とも言われるほど高い効果を持つ分、刺激が強いのが難点です。ハイドロキノンを使い始めると、皮膚が赤く炎症を起こしたり、皮がむけたりすることがあります。ヒルドイドを併用すれば、このような症状が緩和されます。

プロペトとは併用しない方が良い

ヒルドイドとほかの塗り薬と混ぜることで、必ずしも効果が高まるわけではありません。例えば、プロペト(白色ワセリン)と混ぜるより、ヒルドイドのみで使用した方が高い保湿効果が得られます

以下の文章は、ヒルドイドソフト軟膏とプロペトを使った研究の結果からの引用です。

臨床で汎用されているステロイド軟膏と保湿剤の混合を想定し,ヒルドイド®ソフト軟膏とプロペト®の混合における保湿効果を検討した結果,ヒルドイド®ソフト軟膏単独に比べ,希釈した場合ではすべての測定日において有意に低いことが認められた.

出典:ヘパリン類似物質製剤の希釈に関する保湿効果の検討|J-STAGE

この資料では、ヒルドイドとプロペトを混ぜるよりも、ヒルドイド単独で使った方が高い保湿の効果があらわれたということです。

また、白色ワセリンと混ぜることで、薬の性質が変わってしまう可能性もあります。ヒルドイドの効果も弱まってしまうため、プロペトとは混ぜずに使いましょう

まとめ

ヒルドイドには5種類の剤形があり、それぞれに異なる特徴があります。そのため、適した季節や部位、使用量も異なります。ヒルドイドを塗るときは、適量を手に取り、塗りたい部位に優しく塗り広げましょう。

より保湿力が高いのは、ソフト軟膏やクリームです。べたつきが気になる人は、ローションやフォームタイプを使うとよいでしょう。ヒルドイドゲルは保湿剤ではなく、炎症が起こっている部位に塗布するものです。

ヒルドイドを顔に塗るときは、クリームとソフト軟膏を使い分けるとよいでしょう。化粧水を塗った後に水分が蒸発しないよう、フタの役割として使用してください。

ヒルドイドは、ハイドロキノンとの併用が可能です。ハイドロキノンの刺激で肌が荒れることがありますが、ヒルドイドも一緒に使うと保護できます。逆に、プロペトとの併用では効果が落ちてしまうため、ヒルドイド単体で使いましょう。